
お米、めちゃ高くなりましたよね・・・生産者さんの苦労を知っているだけに、値上がった分が生産者さんの収入アップにつながっていれば納得できますが・・・そのあたりはどうなんでしょうかね?と、ぼやき入れつつ、ここで皆さんにお聞きします。
この稲穂について、何でもいいので思いつくことを全て書き出してください。
私が思いつくこととすれば
・ことわざあったなあ。首を垂れる稲穂かな。
・新米食べてえ!!
・今は亡き愛犬と田んぼ見ながら散歩したなあ
・京田辺はヒノヒカリが多い!
これくらいですね。凡人さを痛感。もしこの画像を「写真家」の方が見たらどういったことを思いつかれるのでしょうか??
・平凡な構図だなあ
・もっとちゃんと画像編集しようや・・・
・安っすいスマホで撮ったんやろうなあ・・・
こんな感じかな!?じゃあ「お米農家」の方だとどうだろう!?
・うちのほうが実の付きが良いぜ!!
・今年の作況指数どうなるかな?
・新しく入れた肥料の具合をどうかな??
とかかな!?
同じものでも、見る人によって様々な見方や発想が存在するのです!!
鍼灸師が見ている世界

全ての鍼灸師が、そうではない。ということを予めお伝えしておき・・・私という鍼灸師が様々なものをどのように見ているのか。そして、ご利用いただいているお客様方をどのように診ているのか。書いてみたいと思います。なぜこのような内容を書こうと思ったのかというと「東洋医学的な見方が、現代科学的なものから生まれるストレスを和らげてくれるように思う」からです。ちょっと伝わりにくいと思うのですが、とりあえずお付き合いください。
東洋医学は良い意味で大雑把

ちょっと専門的になりますが、東洋医学の理論におけるベースとなる表。「五行色体表」というものです。「5つ」の要素に物事を分類して、様々な事柄を把握しよう!という考え方になります。占いや風水が好きな方だと、触れられている方もおられると思います。
これ、めっちゃ大雑把だと思いません??
例えばですけど「血液検査」って、皆さん受けられたことありますよね?「血」という要素から、血糖値やら赤血球数やらγGTPやら、いっぱいの項目が数値化されているのを見ておられると思います。それがこの東洋医学における五行色体表では「五主」に「血脈」という表記があるくらい。厳密に言うともう少し細かくはあるんですが、とにかく大雑把であり「だいたい、こんなん」って感じなんです。
勘とか直感
将棋の大家、羽生善治さんが著書の中に同じような概念を書かれておられますが・・・「無数に存在する可能性の中から、直感的に可能性の高いものを選び出す」東洋医学的な考え方は、この能力を強化してくれると思います。「勘」とか「直感」とは「個人の知識や経験から発現される力」であるため、そう結論付けても間違いではないと思います。
具体的な例
では、具体的な例で説明していきます。Aさん(男性)が初診で来られたとして・・・
Aさんが入口より待合室へ入場
・入ってきた瞬間に風に運ばれて様々は香りがします。その中で感じられる香りによって、得られる情報・想定される状況等を瞬時に発想します。
・声と目を見聴きすることで、その方の状態(東洋医学的な「気」の状態・西洋医学的な健康状態 等)を推測します。
・椅子に座られるまでの数歩で、骨格やバランス、体のクセ等を診ます。
・問診表を書いておられる時の姿勢を診て、様々なリスクを想定します。
・問診時に複数の情報(東洋医学的・西洋医学的 両面)を得ます。
まだまだあるのですが、とにかく得られるものは何でも得ます。我々鍼灸師はレントゲンや血液検査など、視覚化・数値化された情報を得る手段がほとんどないのです。裁判で言うなら「決定的な証拠」が得られない中、「状況証拠を積み重ねる」形での立証といった感じでしょうか。

ストレスを和らげる
先ほど「東洋医学的な見方が、現代科学的なものから生まれるストレスを和らげてくれるように思う」と書きました。東洋医学的な見方とは、大雑把な感じである。そしてその大雑把の利点を生かして、勘や直感と表現される力と結び付けて使用できることを表しました。(私という鍼灸師が、初診時にどう診ているかを例にして)
現代科学はとにかく精確、シャープ、切れ味鋭く明快で効果がはっきりとしています。1+1=2とか、タミフル飲んだら劇的に回復するとか。それに対して大雑把が真髄の東洋医学。1~3くらいかな?+1っぽい=2くさいなあ、この症状にはこんな感じの施術でいいかな??お、いい感じになってきた。そんな感じでゆるっと。
現状よりも良い方向に動けば、まずは喜びましょう。再び大雑把に捉えなおして、色々とやってみる。また良い方向へ少しだけ動く。その繰り返しで、気が付けば目的を達成できている。
微分と積分を学んだ方なら通じると思いますが、現代は「微分で物事を判断評価しすぎ」だと思います。もっと積分的に物事を捉える。中長期的に判断する。結果を急がない。他者と比較しすぎない。大雑把に物事を捉えて、何となくで対策や行動することも大切だと思います。
かといって、鍼灸師がお客様の時間とお金を大雑把に使わせていただき、ゆっくりと良い方向(症状の回復)に向かえは良し!とはならないですし、それではだめなので・・・西洋医学的な精確さとシャープさに、東洋医学的な柔軟性や術者の直感や勘を融合することで、効果的な施術をご提供したいと日々試行錯誤している次第です。
でもみなさん、こう思われませんか?美しい自然を眺めてリラックスしている時は、数学や物理なんて使わないじゃないですか。言語や数字、理論なんて置いといて、自分だけの感覚で味わうじゃないですか。究極は西洋医学や東洋医学、その他の理論なんて単なるツール。自分そのものが大切なんだなと。
